某化学系企業 カレンダー中期コンセプト提案

企業カレンダーのコンセプトにはトレンドがある! そして…

今回は受注案件のご紹介。カレンダーのプランニングです。企業カレンダーには、トレンドが存在します。そしてカレンダーのコンセプト提案には、ある程度の「考え方の基本」のようなものも存在します。

【オリエン内容】「カレンダーで何を表現すべきか?」という相談

某総合印刷会社の商業印刷部門からこんな依頼をいただきました。

※申し訳ありませんが、依頼元やクライアントに関する情報は、特殊な場合を除き、基本的に伏せさせていただきます。本サイトの基本方針です。

 突然、ほとんど接点のない企業から2021年以降のカレンダーのあり方について提案してほしいと言われた。カレンダーのトレンドについて知りたいし、正直言って、カレンダーで何を表現すればいいのかもノープランだそうで。いっしょに考えてください!

いただいたご指示は、これがすべて。とらえどころないなー、と思いました。ワクワクしながら、ですが。

新規のお取引先ということなので、ご指示通りのご提案にしたほうがよさそう。でも、それだけじゃダメ。プラスαの価値をご提供できないと。でも、それがカレンダーという媒体にとって蛇足になってしまってはダメ。おそらく「付け足す」のではなく、「掘り下げる」が正解かな。ということで、企画の穴掘りをせっせと始めました。

【提案内容】2部構成の提案書を作成

提案書は、2部構成にしました。

【第1章】カレンダーのトレンド

そんなもの、存在するのか…と思われるかもしれませんが、企業が販促物として作成するカレンダーに関して、確かに存在します。キーワードは、以下の3つ。

・「コーポレートブランディング」…理念や目指している方向性を表現できる絵柄やテーマ設定になっていること。

・環境…環境に配慮した紙・インク・製本方法などを使っていること。

・機能…当然ですが、月日曜日部分(専門用語で「玉」といいます。ニヤニヤ)が見やすいこと。スケジュールを書き込んで使う人のことを、ちょっとだけ考えていること。(美観を損ねてはダメだと思います)

これらについては、統計データもあります。『カレンダー年鑑」(日本印刷新聞社)に記載されています。ちょっとお高いですが…。Amazonでは最新版の扱いがないようです。

カレンダー年鑑 2018年版
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【第2章】テーマ展開案

企業理念、中期経営計画などを徹底的に読み込んで(結構勉強になりました。おもしろいです。よくわからん化学系技術の話もたくさん出てくる。化学とICTが密接に関係していたり、ICTやモビリティの可能性を化学が拡げていたり)、キーワードを抽出。そこからこの企業が考えていることを経営理論ではなく、ちょっと抽象的な、あるいは生活レベルでの「感覚」として理解しなおしました。この視点、重要です。そうしないと、理念の範疇から一歩出ることができない。カレンダーを受け取る人のほうに歩み寄れないというか、メッセージとして伝わりにくくなるというか。

こうして3つのテーマを開発し、それぞれに合いそうな絵柄の方向性のメモまで付けて、ひとまずフィックスです。具体的な絵柄の例は、今回の依頼主である総合印刷会社のカレンダー企画部門の精鋭スタッフが選びます。膨大なストックとネットワークがありますからね。古今東西の美術に精通しています。私、ここの部門の責任者の方を尊敬しています。

【最後に】ちょっと変わった提案依頼? いや、意外に多いかと。

今回は、ちょっと変わった企画案件をご紹介しました。…でもこういう案件は意外に多いのです。当社はテーマ/コンセプト開発も得意としています。お悩みのときはぜひ声をおかけください。

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